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こんにちは、ちにゃこです。
大阪のバイオリン講師で音楽教室レッスン、自宅で大人向けの教室をしています!

ビオラってどんな楽器なんだろう?

ビオラは一見バイオリンに似ているけれど、大きさだけでなく音にも違いがあるのよ♪
バイオリンとビオラはどちらも弦楽器で、弾き方や見た目もよく似ています。
しかし実際には大きさや音の高さの違い、アンサンブルした時の役割など多くの違いがあります。
今回は、バイオリンとビオラの違いを詳しく解説していきます。
大きさの違い

バイオリンとビオラの最もわかりやすい違いはサイズで、バイオリンに比べてビオラのほうが一回り大きくなっています。
詳しい大きさは下記の通りです!
- バイオリンの標準サイズ:約35.5cm(4/4サイズ)
- ビオラの標準サイズ:約39cm〜43cm(個人の体格や好みに合わせて選ばれる)
バイオリンは大きさが統一されていてほとんどの楽器が同じサイズなのに対して、ビオラには「フルサイズ」がなく、奏者の体格や演奏スタイルに合わせてサイズが選ばれます。
大きいほど豊かな音が出ますが、演奏のしやすさも考えて選ぶ必要があります。
ビオラはバイオリンに比べてひと回り大きいため、構えたときに腕の伸び方やポジションの感覚がバイオリンとは異なります。
そのため、ビオラに持ち替えるときには少し慣れが必要です。
音域と音の高さの違い

音域もバイオリンとビオラの大きな違いの一つです。
バイオリンに比べてビオラはより低い音を出すことができます。
- バイオリンの調弦(高音):E(ミ)- A(ラ)- D(レ)- G(ソ)
- ビオラの調弦(中低音):A(ラ)- D(レ)- G(ソ)- C(ド)
バイオリンは高音が美しく華やかな音が特徴ですが、ビオラは一回り低い音域で、温かく深みのある音色を持っています。
音の高さが違うため、バイオリンとビオラでは楽譜で使われる音部記号も異なります。

バイオリン:ト音記号
ビオラ:主にハ音記号を使用し、高音部ではト音記号も使用
ビオラのハ音記号はピアノやバイオリン経験者には最初は慣れが必要ですが、中低音をより読みやすくするために使われています。
弓の違い

バイオリンの弓とビオラの弓では、一般的に ビオラの弓の方が重い とされています。
これは、ビオラの弦がバイオリンの弦よりも 太く、張力が強い ため、しっかりとした圧力をかける必要があるからです。
バイオリンの弓:約 60g、長さ 約74cm
ビオラの弓:約 70g、長さ 約74cm(長さは、ほぼ同じ)
ビオラの弓は、持ち手側(フロッグ)がやや重く設計されており、弦にしっかりと圧力をかけやすいバランスになっています。
また、弓のスティック部分もバイオリンのものより太めで、強度のある素材が使われていることが多いです。
さらに、ビオラの弓にはバイオリンの弓よりも 多めの馬毛 が張られています。これにより、ビオラの弦の振動をしっかり捉え、より豊かな響きを生み出せるようになっています。
このような違いが、ビオラ独特の深い音色を生み出すための要素の一部となっています。
役割の違い
バイオリンとビオラは、オーケストラやアンサンブルの中で果たす役割が異なります。
バイオリン:バイオリンは、オーケストラや弦楽四重奏などの中で主に旋律を担当します。
高音域の明るく華やかな音色が特徴で、ソロパートを演奏することも多く楽曲の主役となることが多い楽器です。
ビオラ:ビオラはバイオリンより低い音域を持ち、中音域で響きを支える役割を果たします。
オーケストラでは内声(メロディーと低音をつなぐ中間のパート)を担当し、弦楽四重奏では第2バイオリンとチェロの間をつなぐ大切な存在です。
曲によっては旋律を奏でることもありますが、全体のバランスを整える縁の下の力持ち的な役割が大きいです。
バイオリンが華やかに歌う楽器なら、ビオラは音楽の厚みと深みを支える楽器というイメージで、どちらも欠かせない存在です!
吹奏楽の楽器に例えると?
吹奏楽などで楽器経験のある方には、吹奏楽の楽器で例えるとわかりやすいかもしれません。
吹奏楽の中でバイオリンとビオラに近い役割を果たす楽器を挙げてみましょう。
バイオリン=フルートやクラリネット
バイオリンは主に旋律を担当し、華やかで明るい音色が特徴です。吹奏楽ではフルートやクラリネットがこの役割を果たし、高音域でメロディーを奏でることが多いです。
特にフルートは軽やかで煌びやかな音色を持ち、バイオリンと似た印象を与えます。
ビオラ=アルトサックスやホルン
ビオラは中音域でハーモニーを支え、時には旋律を奏でる楽器です。
この役割は、吹奏楽ではアルトサックスやホルンが担います。
アルトサックスはメロディーもハーモニーもこなし、ビオラと同じように音楽の厚みを作る存在。
ホルンも内声を担当しながら時々美しい旋律を奏でる点で、ビオラに近い役割といえます。
吹奏楽でも、主旋律と伴奏・ハーモニーの役割が分かれているため、バイオリンとビオラの関係に似た構造になっています。
どちらを選ぶべき?

バイオリンとビオラ、それぞれの魅力を知ることで、どちらを選ぶべきかがわかります。
バイオリンに向いている人
- 明るく華やかな高音の響きが好きな人
- 速いパッセージや細かい動きが得意な人
- ソロ演奏や主旋律を演奏するのが好きな人
- 軽めの楽器を扱いたい人
- 小柄な体格や手の小さい人(指の開きが少なくて済む)
- 演奏会やアンサンブルで目立つポジションを好む人
ビオラに向いている人
- 深みのある落ち着いた音色が好きな人
- ハーモニーを支えたり、内声パートを演奏するのが好きな人
- じっくりと響きを味わいながら演奏したい人
- ある程度の腕の力や手の大きさに自信がある人(指の開きが広いため)
- ソロよりもアンサンブルの一員として演奏するのが好きな人
- 競争の激しいバイオリンより、オーケストラやアンサンブルで活躍しやすい楽器を選びたい人
演奏の難しさの違い
どちらも難しい楽器ですが、演奏感覚には違いがあります。
バイオリン:バイオリンはサイズが小さい分、指の動きが細かくなり、速いパッセージ(音の動き)を弾く機会が多いです。
高音域を多用するため、正確な音程を取ることが特に重要になります。
また、オーケストラでは主旋律を担当することが多いため、演奏の技術だけでなく表現力も求められます。
ビオラ:ビオラはバイオリンよりも大きく、その分指の間隔が広くなります。
バイオリンに比べて指を大きく開く必要があり、特に速いパッセージでは指の動かし方に工夫が必要です。
また弦が太いため、音をしっかり響かせるためには弓の圧力やボウイングのコントロールが重要になります。
さらに、ビオラは「アルト記号(ハ音記号)」で楽譜が書かれているため、バイオリンから持ち替える際には読譜の違いにも慣れる必要があります。
特にビオラは弦の張力が強いため、左手の指の開きが大きくなりビブラートやポジション移動がやや難しく感じることがあります。
まとめ

ビオラとバイオリンにはこんなに色々な違いがあったんだね!!

そうね、見た目はそっくりだけれど違う楽器なので、どちらを弾くのか迷っている場合は特徴をしっかり確認して選んでみてくださいね♪
バイオリンとビオラは似ているようで、音域や役割、弾き心地に大きな違いがあります。それぞれに魅力があるので、自分の好みに合った楽器を選びましょう。
どちらの楽器も魅力的ですが、自分の好みや特性に合ったものを選ぶことで、より楽しく演奏できます!
以上、ちにゃこでした!
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